【着物のお手入れ】着た後はどうする?自分でできるシミ落とし方法をご紹介

2021年9月6日
皆さん今日は。札幌市の花いち都屋着方講師の高橋です。この夏の札幌は、人と顔を合わせれば暑いね!の連発でした。
 ようやく涼風がここちよさを感じます。空はもう秋ですね。いつもブログを読んで頂いて、ありがとうございます。今回はご自分の大切なお着物を出来る範囲内ですこしお手入れしてみては……。というお話をしたいと思います。
 

最良のお手入れは、着物を「着る」こと

 よく聞く事ですが「着物はお手入れが大変でしょう」「クリーニング代が高いし、季節事に衣替えの虫干しが面倒じゃない?」とか、「押し入れにしまっておいたらカビが生えてたのよ」とか。着物は好きで持っているけどでもね…と多くの人は出し入れやお手入れの面倒を理由にします。
 実は着ることがすなわちお手入れ、と思います。
タンスにしまいっぱなしにせず、季節ごとに着ればそのつど風を通すことにもなります。わざわざの虫干しも不要です。着る前に点検をして、もちろん着た後に食べこぼしや衿の汚れ具合などその時点でケアすれば大事には至らないでしょう。お着物を購入の際に10年~20年の保証のガード加工を勧められますよね。20年迄汚れ落としが無料になりますとか、水分ははじきますので雨の日なども安心ですね。
 その他の汚れも無料なら業者さんへシーズン終了ごとにおねがいするといいと思います。
 
もちろん花いち都屋でもお手入れを承っております。まずはこちらからお気軽にお問い合わせください。
 

自分の手でちょっとお手入れしてみてね

 「一度着用しただけなどに襟が汚れてしまったの」とか、「ちょっと食べこぼしてしまったの」とか、お着物で一番汚れてしまうのが襟かもしれません。広襟を二重に折ったところに、汚れ付きますよね。そのつど業者さんに出してもいいのですが、仕上がってくるまで最短でも二週間(もしくはそれ以上)は戻って来ません。この次着用したいのに間に合わないわ!!と私は衿汚れは自分で落とします。ベンジンを使います。
 着物の裏にタオルをあてて、私は布でなくカット綿を使います。ベンジンをカット綿にふくませて、衿の油汚れの部分をふくようにして汚れを落とします。ベンジンは揮発性ですぐ蒸発しますので、いつまでも生地はぬれていません。(けっこうきれいに落ちます)使い慣れないとちょっと心配かもしれませんね。他の何かで一度試してみてからの方がいいですね!
 着物だけでなく洋服でも同じで、長く着ていればシミも出来ますし生地も弱ってきます。お気に入りの着物は大事に手を掛けて大切に長く着用したいものです。麻の着物とか絹の長襦袢もオシャレ着用洗剤で水洗いできますので手洗いしています。うっかり食べこぼしもあります。翌日にチェックして着物のシミに気が付いた時はあわてないでくださいね。前夜の食事を思い返して、ベンジンや水に溶かした中性洗剤で拭うなどしてケアしています。
 もちろん、プロではないので慎重に試していても輪ジミになってしまうこともありますが、失敗した自覚があるから余計に気にしてしまうだけです。すこしはなれたところの他人には気づかれません。小さなシミはあまり気にしなくてもいいと思います。売買を目的にしているのでなければ自分が着る事が第一なので、小さな失敗も多めに見ればいいと思います。
 

着物を長持ちさせるお手入れの仕方

 頻繁には洗わない着物や小物は着たあとにはきちんとしたお手入れが必要です。脱いだら一日陰干ししましょう。(着物用ハンガーで)着終えた着物はすぐに片付けるのではなく、風通しのよい場所に一日ほど陰干ししておきましょう。湿気を帯びたまましまうと、カビの原因にもなります。カビは落とすのに大変です。着物を和装ハンガーにかけっぱなしにしておくと型くずれの原因になるので2~3日以内に片付けましょう。脱いだらすぐに干すだけでもほとんどシワも目立たなくなります。
 

しまう前にこの部分をチェック





着物と長襦袢の中で特に汚れやすいのが、襟元、袖口、裾の三か所です。食べこぼしなどの汚れやシミがないか念入りに確認し、素材や汚れの程度に合わせたお手入れをしましょう。
 
いつもYoutube動画を見て頂いてありがとうございます。
7・8月と盛夏ならではの浴衣や夏着物、半巾帯の色々結びなど楽しい動画が満載でした。これから秋に向けて本格的に、お着物を着ることに心はずむ季節に入っていきます。前結び着付教室の
体験入学は引き続き受講申し込みお待ちしておりますので、お気軽にお問合せして下さいね。

 
私の過去の記事はこちらです
盛夏の着物と浴衣には着る楽しさと見る人には涼しさの心づかいを@花いち都屋講師 高橋和子
癒し、癒されるってどういうこと?年齢を重ねた女性も若く見えるファッションとは?@花いち都屋 講師・高橋和子
着物と母、そして私…母との着物でお出かけ・身支度の思い出が私の原点@花いち都屋 講師・高橋和子