着姿をきれいに見せる裏ワザと場面に応じたTPO@花いち都屋 土田晴樹

2023年3月27日

花いち都屋の土田です。
今回は着姿を何点か着姿を綺麗にみせる裏技を何点かご紹介します。

 

男性の着物は女性の着物と違って帯を腰骨の辺りで締めますよね。どうしても衿元が乱れて困っていると言う方はいらっしゃいませんか。家でくつろぎの着物でしたら、あまり気にしなくて良いのかもしれませんが、お出掛けの時は少し気を使いますよね。

 

 

襟止めには安全ピンで!

 

 

第一には薄い衿芯を二枚使います。半衿の内側と外側に一枚ずつ入れます。半衿を両端に引きながら片方ずつ安全ピンでとめます。

 

次に内側と外側の衿芯を同時に半衿の輪になっている方向へ押し出します。その状態を保つ為に安全ピンで戻らないように固定します。両方の鎖骨辺りに一本ずつ。その次に背中心から7寸くらいの位置に留めます。これは体型によって変わりますので、ご自分の丁度良い位置は見つけて下さい。この時上前になる側のものだけ一本、内側から刺して下さい。

 

ここまでできると、衿が薄くシワなく綺麗にできあがります。

 

裏から刺した安全ピンに衿止めを引っかけて、同じ位置にある右側の安全ピンに引っかけると衿はもう開きません。もし、衿が詰まり過ぎて苦しい時は安全ピンをもう少し下の位置に左右ともずらして下さい。

 

衿の重なりの中心を体の中心に合わせて腰ひもをかけて下さい。

 

後は、着物を羽織ります。両衿を揃えて片手で持ち、もう片方の手で背中心が真後ろであることを確認しながら、今度は衿先を左右の手でそれぞれ前に引きながらもちます。下前、上前を間違えないようにしながら、身にまといます。

 

緩まないようにおさえながら伊達締めをかけます。この後着物にも衿止めをすると、もう安心です。後は角帯を締めれば出来上がりです。

 

角帯の締め方は、文章では難しいのでユーチューブなどでご覧下さい。
あと裏ワザとして衿芯の片側にパンチで穴を開けて縫い糸で共綱にしておくと衿芯を抜く時に楽です。

 

男着物初心者必見!?ベーシックで簡単!「貝ノ口」の結び方~北海道の着物専門店【花いち都屋】

 

それから、襦袢の衿に半衿をつける時も、安全ピンを使うと楽です。ただし衿の中心の左右5㎝位は縫った方が綺麗になります。

 

 

着物のTPO 式典や披露宴の時にはご注意を

次に、皆さんは着物のTPOを悩んだことはありますか。カジュアルの場合は紬、お召、小紋なんでも有りですよね。ただし、あらたまった場所、例えば式典や披露宴の時は少し注意が必要です。
地紋があっても良いですが無地っぽいお召、又は江戸小紋や色無地が向いていると思います。牛首紬の無地は有りです。

 

一つ紋羽織

 

お召し

 

それに縫い紋が一つ入った羽織を羽織るのが良いでしょう。身内でしたら、黒紋付の羽織も有りですが、羽織る時は羽織紐は白の房の物が良いでしょう。黒紋付き以外でしたらグレーや紺色の房の物でも良いでしょう。

 

友達や知人の結婚式だと黒紋付きの羽織は仰々しいので縫い紋で一つ羽織に入っているくらいが良いでしょう。足袋はもちろん白足袋、雪駄はエナメルのシルバーなど無地のものがいいと思います。

 

 

カジュアルっぽくならないように注意して下さい。今回はきれいに着付ける裏技とTPOの装いをお話し致しました。

 

 

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