振袖の半衿について知る
半衿とは?
皆さんは「半衿」とは何かご存知でしょうか。
今回は半衿とは何か、なぜ半衿は必要なのかなどをご紹介していきます。
まずは、半衿ってどの部分?というところからご説明していきます。
振袖を着用して正面から見た時に、お顔に一番近く、首元に使用されているものが半衿です。
半衿の色や柄で顔映りが良い、悪いといった違いが出来る為、とても重要な部分となります。
では、半衿とは何でしょうか?
半衿とは、長さ1~1.1m・巾16㎝ほどの一枚の布です。
肌着として使用される長襦袢に縫い付けて使います。
実際の衿の半分ほどの長さとなる為、「半衿」と呼ばれるようになりました。
肌に直接触れるものとなる為、基本的には毎回、もしくは数回使用したら洗ったり、
新しいものに付け替えたりすることがほとんどです。
振袖の場合、長襦袢と半衿がセットではないことが多いため、
洗う際に取り外し、また縫い付ける必要があります。
しかし、半衿の縫い目は表から見えるものではないので、
必ずしも綺麗に縫い付ける必要はありません。
現在ですと、安全ピンや両目テープで固定する方や、
一度長襦袢に縫い付けたらそのままという方も多いようです。
もし縫い付ける場合は、以下のようにします。
長襦袢の上前と下前を広げて置き、半衿を上前と下前に合わせ、待ち針で固定します。
半衿の表生地、長襦袢の衿側、半衿の裏側にも待ち針を刺していきます。
背中心から下に向かって縫うとシワが付きにくいです。
半衿と長襦袢の生地を合せて3㎝間隔で並縫いします。
全体を縫い終えたら完成です!
半衿に使われる生地は正絹やポリエステル素材が多いです。
振袖に合わせる半衿の素材に決まりはありませんが、
多くの場合、正絹の半衿を使用しています。
夏用の振袖である、絽の振袖を着用する場合は、半衿も絽の半衿を使用します。
その為、通常の振袖を着用する場合は、
夏用の絽の半襟を使用しないように注意が必要です。
半衿をつける理由
半衿とは何かということが分かってきたところで、もう一つの疑問。
なぜ半衿を付ける必要があるのでしょうか?
半衿の歴史は長く、正確な年代を特定するのは難しいですが、おおよそ江戸時代頃から使用が広まったと考えられています。
昔は長襦袢を頻繁に洗濯できなかったので、一番汚れやすい衿元を付け外し出来るようにし、汚れたらその部分だけ洗えるようにしていました。
現代でも、お化粧やお食事などの汚れが振袖に付くのを防ぐためにも使用されています。
また、首元は汗や皮脂が付着しやすい部位の為、
こういった汚れが衿に直接付くのを防ぐ要素もあります。
半衿を付けることで衿元を清潔に保つことが出来るのです。
もし、半衿を付けずに長襦袢を着てしまったら…
汗や皮脂によるシミ、お化粧、食べ溢しなどの付着が考えられます。
着物や長襦袢は繊細な為、縮んでしまったり、
余計にシミが広がってしまったりと自分で洗うことはとても難しいです。
その為、そのまま放置してしまうと汚れが染み込んでしまい、
その汚れを取るのは非常に大変な作業となります。
手ごろに洗うことのできる半衿はとても大切な存在ということが分かりますね!
これまで半衿の機能性についてご説明してきましたが、半衿には他にも役割があります。
半衿はお洒落アイテムとして、コーディネートに欠かせないものの一つです。
半衿と重ね衿の組み合わせ次第で、着物の雰囲気を変えることができます。
柄付きの半衿も先程ご紹介したように、江戸時代頃から使用され始めたようです。
この頃から「結髪」が発達し、衿を抜いて着物を着ることが主流となったことで、
長襦袢に刺繍を施した半衿が使用されるようになりました。
明治時代までは汚れが目立たないようにと黒地の半衿が多かったようです。
大正時代と言えば文明開化。
ここからお洒落に対する意識がより高くなります。
文様など季節によって使い分けられたり、流行の文様が出来たりするようになりました。
江戸時代から始まり、半衿は時代に合せて変化していることが分かりますね。
実は変化は現代でも起きています。
お母様方もご自身の成人式では
刺繍の入っていない半襟で参加した方も多かったのではないでしょうか。
現在では刺繍半衿をつけることが一般的となりました。
半衿は見える範囲は少ないですが、お顔に近い為、目に付きやすい部分です。
半衿を入れることで、華やかさが上がり、全体のバランスが取りやすくなります。
半衿の有無で振袖の印象は大きく変わるのです。
コーディネートをする上でも、半衿はとても重要だということが伝わりましたでしょうか?
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振袖に合う半衿の選び方
振袖の色から半衿を選ぶ
半衿には、生地の色だけでも白色、赤色、黒色、
水色や黄色など…他にも沢山の色があります。
それに加え、様々な色の糸が使われており、こんな種類がありますよ!
と言うのが難しいほどです。
振袖の色から半衿を選ぶコツとしては、振袖と反対色のものや、
振袖の柄と同じ色の刺繍糸が使われているものを選ぶと相性ばっちりです。
また、色に合わせて可愛くしたいのか、
かっこよくしたいのかなどイメージを固めておくとより選びやすくなります。
赤色の振袖に合う半衿は?
白地に赤色や金色、白色の糸の刺繍のものなどが合います。
定番の赤だからこそ、古典的な印象で日本女性の清らかさを感じさせることが出来ます。
トーンの違う赤色同士を組み合わせれば統一感が出ますし、白色や金色を合わせれば清楚さが上がります。
白色の振袖に合う半衿は?
様々な色が使われていてカラフルなもの、地の色が黒色のものなどが合います。
華やかで上品な印象や、かっこよくクールな印象などを与えることが出来ます。
例えば、柄にも沢山色が入った振袖であれば、白ベースでも豪華になりますし、白色に黒色を合わせてモノトーンコーデにすると、シックで大人っぽい印象になります。
振袖の柄から半衿を選ぶ
半衿の柄には沢山の種類があります。
小花柄、桜、松竹梅、鶴や雪輪など…他にもたくさんの種類があり、ここには書ききれないくらいです。
振袖の柄から半衿を選ぶコツとしては、振袖に使われている柄と同じものを合せると統一感が出ます。
また、縁起物で合わせるのもいいかもしれませんね。
例えば、拡大と発展を意味する「扇」と、厄除けや再生の意味を持つ「鱗文」を合わせて、新たなスタートとなる新成人の活躍など、願いを込めることもできます。
古典柄の振袖に合う半衿は?
椿や松竹梅の刺繍のもの、振袖の色によっては淡い色を合わせるのもいいかもしれません。
かっこよくも、可愛くも、どんな印象にも出来ますが、日本人と言えばこれ!といった和風な印象になります。
花柄の振袖に合う半衿は?
やはり、花柄には花柄。梅や桜などは王道で、どんな振袖にも合います。
花柄いっぱいの振袖であれば、可愛らく、ガーリーな印象になります。
先に半衿から選ぶ場合
赤色の半衿に合う振袖は?
赤色の半衿を付ける場合は、シンプルな振袖をおすすめします。
あまりに柄の多い振袖だと少々くどさが出てしまう可能性があります。
使い方によっては個性的にもなりますし、古典的な印象にもなります。
赤色は比較的主張の強い色なので、白色や黒色など、締まる色でワントーンコーデをすると個性を出しつつ素敵なコーディネートになります。
白色の半衿に合う振袖は?
白色の半衿を付ける場合は、柄や色の多い振袖をおすすめします。
少し落ち着いた印象、大人っぽさや上品な印象になります。
柄が多い分、首元をすっきりさせることで全体のバランスを取る事が出来ます。
黒色の半衿に合う振袖は?
黒色の半衿を付ける場合は、白色や暖色、寒色のくすみ系の振袖をおすすめします。
かっこよく、凛とした印象になります。
白色や暖色を使用するとメリハリが付き、黒色の半衿が引き立ちます。
全体的にクールな印象にしたい方は、寒色のくすみ系の振袖に合わせれば黒色の半衿でも埋もれず、統一感が出るのでおすすめです。
花柄刺繍の半衿に合う振袖は?
花柄刺繍の種類は桜、梅、藤、椿など…様々です。
花柄刺繍の半衿は基本的にどんな振袖にも合わせることが出来ます。
淡い色の振袖に合わせれば可愛い印象に、パキっとした色の振袖に合わせれば華やかな印象になります。
市松柄刺繍の半衿に合う振袖は?
市松柄の半衿を付ける場合は、古典柄の振袖や紅型の振袖をおすすめします。
古典的で成人式らしい印象になります。
レースの半衿に合う振袖は?
くすみ系の振袖や白色や黒色の振袖をおすすめします。
可愛らしく、ガーリーな印象になります。重ね衿にパールやフリルの付いたものを合わせるとより可愛らしくなります。
そのほか用途に合わせた半衿の選び方
結婚式・結納
振袖は未婚女性の第一礼装なので、結婚式や結納に参列する際に着用することが出来ます。
フォーマルな場では振袖の着方にもマナーがあることはご存知ですか?
実はこのような式に参列する場合は、白い半衿を使用する事がマナーとなっています。
白地に白色や金色の刺繍が入っているものは問題ありません。
しかし、それ以外に色が入っているものを使用するのはマナー違反です。
お祝い事の席なので、少々注意が必要ですね。
卒業式・謝恩会
卒業式・謝恩会に振袖を着られる方も多いのではないでしょうか。
こういった場では特にマナーはありません。
振袖に合せて、素敵なコーディネートで参加するといいかもしれませんね。
ただし、通常の振袖を着用される場合は夏用の絽の半衿を使用しないこと、カジュアルな半衿は避けることなど、注意が必要な点もあります。
半襟は自分で作れる?
半衿は自分で作ることも可能です。
実は結構簡単なので、作り方を紹介していきたいと思います。
まず、お好きな布を112㎝×16㎝の大きさに切ります。
生地の短辺の両方を1㎝裏側に折り、アイロンをかけます。
ほつれ防止の為に、アイロンがけした部分を簡単に縫います。
以上で完成です!
さらに、ピンキングバサミというギザギザした形に布を切ることができる道具を使えば、ほつれ防止の為に縫う必要がなくなるので、布を切るだけで半衿が作れてしまいます。
出来たものを長襦袢に縫い付ければ、
オリジナルのコーディネートを楽しむことができますね!
襟周りのコーデ特集
まとめ
今回は半衿とは何かについて歴史や用途を交えて紹介してきました。
当店では、白地に金や銀、白い糸が使用されている華やかな刺繍のものがとても人気です。
豪華で品があり、どんな振袖にも合わせることが出来ます。
皆さんもお気に入りの半衿を見つけ、振袖のコーディネートを楽しんでください!
現在、様々な種類の半衿を多数取り揃えておりますので、ぜひ見にいらして下さい。
ご来店お待ちしております。
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