振袖の素材「絹」の成り立ちと、友禅染めの工程@函館店

2021年11月22日

皆さんこんにちは。

HANAICHI函館店伊藤です。

 

さて皆様、早速ですが成人式に着られる振袖やその他の着物は何で作られているかご存知でしょうか?

ハイ!絹ですね。

では絹はどのようにして作られるのでしょうか?

絹は蚕(かいこ)からとった糸です!

蚕はご存じですか?

 

 

「美しい着物・秋号」の「KIMONO Café」で,

岡谷蚕糸博物館を見学した市内の小学生が、クラス全員で蚕を育て、

繭から糸をとり織りあがった絹地(織は専門家が担当)でマスクを作った

「カイコ学習」が掲載されておりました。

よろしかったらご覧になってみてくださいませ。

絹は蚕から作られます

家蚕と野蚕

蚕は、家蚕(かさん)野蚕(やさん)に分けられ、家蚕は桑の葉で飼育され、白い繭を作り

生糸が作られ絹織物の素材となることはご存知ですよね。

 

野蚕は家蚕以外の蚕で、屋外で桑の葉以外のクヌギや樫、

柳などの葉を食べて繭を作る虫で天蚕(てんさん)、柞蚕(さくさん)など多くは山繭蛾科(やままゆがか)に属します。

 

養蚕の歴史は古く、5000年以上前の中国から始まり、

野生を飼いならし品種改良を重ねてつくりあげられました。

「お蚕さん」て、聞いたことがありますか?

養蚕が盛んだった昭和の時代、菓子パン1個・切手1枚が15円だったころに

蚕1頭が10円だったという話があります。

養蚕農家の人たちは「お蚕さん」と呼び大切に育てていました。

 

 

蚕が作った糸を精練

さてそのお蚕さんがつくる繭からとった糸ですが、この糸の断面図を見ると、

2本のほぼ三角形のフィブロインがセリシンという接着剤でかこまれてくっついてます。

セリシンは熱湯でゆるむので、そこで、繭を煮ながら糸口を見つけて引っ張り出すと

繭を糸に戻すことができます。

そしてセリシンのついた糸を生糸、と呼びます。

生糸は白く濁って光沢が無く、糊をつけたようにシャリシャリとした糸です。

セリシンはアルカリ剤に溶けるので、硅酸(けいさん)ソーダと洗濯せっけんに漂白剤を入れた液の中で煮沸させるとセリシンがとれてフィブロインだけの美しい絹糸が生まれます。

この作業を「精練」といいます

 

できた糸から織物を織る

生糸をたて、よこにして織った織物はパリパリとして光沢もありません。

しかしこれを精練するとセリシンがとれ4分の1ほどやせて美しい絹織物が生まれると

ともに、絹特有のしなやかな絹織物の風合いが生まれます。ただこの場合、あらかじめ生糸を染めて縞や絣を織るためには、生糸を精練してその練糸を染めてから織らなければなりません。

精練を織るよりも先にするか、後にするかは、先染めにするか後染めにするかによって決まります。

先練(さきねり)と後練(あとねり)

生糸→精練→織=先練織物(さきねり)・・・先染め

生糸→織→精練=後練織物(あとねり)・・・後染め

このようにという2種類の織物ができてきます。

振袖の染「友禅」について

個人的には「先染め」の着物の方が好きですが、

お振袖の多くは「後染め」となります。

 

「手描友禅」「型友禅」「江戸小紋」「更紗」「辻が花」「紅型」「絞り」などなど・・・

 

「友禅」、良く耳にするかと思います。「加賀友禅」「京友禅」などなど・・・

 

友禅のその絵画的な美の世界は本当に素晴らしいです。

意匠・湯のし・検尺・墨打ち・仮絵羽・下絵・伸子張り・糸目糊・地入れ・挿し友禅・伏せ糊・地染め・蒸し・水元・湯のし・印金・刺繍・上げ仮絵羽・お仕立て・・・・・

 

意匠(デザイン)から始まり、下絵を青花という露草から採取した染料で描き、糊を用いて防染(色が混じり合わないように)して線や面を作り、その中に細かく染料を色挿ししていきます。その工程ごとに細やかに気を使わなければならない技法があり、苦労と手間暇をかけて華麗で優美な模様が出来上がります。

 

友禅の色彩は多色多彩で繊細優美な染物です。

友禅は広い意味を持った日本の染物の代名詞的な存在です。現在の振袖などを見ると多彩な配色がされ、その色彩の階調のもたらす衣服美は、外国人の驚異とするものです。

 

ドイツの世界的建築家のブルーノ・タウトは

「ニッポン」という論文の中で、

・・日本がヨーロッパやアメリカの中で、色彩の国として知られているのは、

主として女性の着物のためである・・と書いています。

 

日本の素晴らしい伝統の衣装、振袖を豊富に取り揃えております。

HANAICHI函館店は、着物専門店「花いち都屋」の支店です。

着物の伝統美を多くの方に伝えたいという思いから、職人技の光振袖もご案内いたしております。手間がかけられた振袖を実際に見て選びたいという方、

心よりお待ち申し上げております。

 

 

 

 

 

 

 

 

花いち都屋はおかげさまで創業82周年の老舗呉服店です

HANAICHI函館店では地元専門店ならではのサービスで皆様の

お越しを心よりお待ちしております。

 

HANAICHI函館店では新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、

ご予約を承る際は他のお客様と来店時間が重ならないよう対応致します。

除菌対策も、入り口に手指消毒液の設置、店内除菌、空間除菌、1時間に1度の換気、スタッフはうがい手洗いをしてマスク着用で接客いたします。

振袖選びや成人式前撮り、お持ちのお振袖のお手入れのご相談に、ぜひ『花いち都屋』にお気軽にご相談ください。
花いち都屋ではWEBもしくはTELでの「ご来店予約を」承っております。

ウェブから予約する→https://www.miyakoya.co.jp/others/form-reserve
TELから予約する→TEL:0120-3858-39

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花いち 都屋は創業82周年のお振袖を扱う呉服専門店!
北海道内に5店舗(札幌・函館・帯広・北見・釧路)を構える老舗の呉服店です。

HANAICHI函館店は地元に愛されるアットホームな振袖専門店として今年で5年目を迎えます。女性スタッフ6名、お客様に寄り添った接客を日々心がけ頑張っております!

道南渡島エリア(函館市・北斗市・亀田郡七飯町・森町・八雲町・長万部町・江差・厚沢部・木古内・知内)の地域の多くの方に向けて最新のお振袖情報をお届けしております。
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