「今年の夏は、いつもより少し特別な装いで出かけてみたい」
そう思ったときが、大人の浴衣・夏着物デビューの最高のタイミングです。
大人の夏のおしゃれで最も大切なのは「上質な素材選び」と「早めの準備」
10代や20代の頃は、色や柄の華やかさだけで浴衣を選んでいた方も多いかもしれません。しかし、大人の女性が目指したいのは、すれ違った人が思わず振り返るような「涼やかで品のある姿」です。そのためには、生地の質感や着心地にこだわった「贅沢な一枚」を選ぶことが、実は一番の近道になります。
夏本番になってから慌てて探すのではなく、まだ心にゆとりがある「今」から準備を始めることで、自分の体にぴったり合う仕立てや、本当に気に入ったコーディネートをじっくりと選ぶことができます。今年の夏は、一歩先を行く上品な着こなしで、贅沢な時間を過ごしてみませんか?
1. なぜ「今から」なの?大人の夏支度を早めに始めるメリット
「夏のお出かけに着るものだから、6月や7月になってから選べばいいのでは?」と思われがちですが、実は大人の浴衣・夏着物選びは「今」から始めるのがベストです。その理由は大きく分けて3つあります。
まず1つ目は、「職人技が光る上質な生地や、人気の柄は早いもの勝ち」だからです。
大人にふさわしい贅沢な浴衣や夏着物は、大量生産されているものとは異なり、伝統的な技法で染められたり、織られたりしているものがほとんどです。そのため、一度在庫がなくなってしまうと、次の入荷までに長い時間がかかったり、そのシーズン中には手に入らなくなったりすることがよくあります。選択肢が一番豊富で、本当に心がときめく一枚に出会えるのが、まさに今の時期なのです。
2つ目は、「お誂え(マイサイズにお仕立て)の時間がしっかりとれる」ことです。
既製品の浴衣も手軽で素敵ですが、大人の着こなしをワンランクアップさせるのは、やはり自分の体に合わせたサイズ感です。体型にぴったり合った浴衣は、余計なシワが寄らず、後ろ姿や衿元(えりもと)が驚くほど美しく決まります。また、着崩れもしにくいため、慣れていない方ほどお仕立てされた着物がおすすめです。このお仕立てには数週間から1ヶ月ほどかかるため、今から動き出すことで、夏の最初のお祭りでのお出かけや、初夏のイベントにも余裕で間に合わせることができます。
3つ目は、「コーディネートをじっくり楽しむ心の余裕が生まれる」ことです。
帯や小物をどう合わせるか、バッグや履物は何にしようかと、あれこれ想像を膨らませる時間はとても楽しいものです。直前に慌てて揃えるのではなく、お気に入りの一枚をベースに、少しずつお気に入りの小物を集めていく。そんな準備のプロセスそのものが、大人ならではの贅沢な時間の過ごし方と言えます。
2. 初心者でも失敗しない!「大人の贅沢」を叶える素材選びのコツ
「贅沢な浴衣や夏着物って、具体的に普通の浴衣と何が違うの?」と疑問に思う方もいらっしゃいますよね。その答えは、ずばり「素材(生地)」にあります。大人の気品を演出してくれて、さらに着心地も抜群な、初心者の方にもおすすめの代表的な素材をいくつかご紹介します。
高級浴衣の代名詞「絞り(しぼり)」や「長板中形(ながいたちゅうがた)」
伝統的な技法で染められた浴衣は、一目でその上質さが伝わります。
たとえば「綿絞り」の浴衣は、生地に独特の凹凸(シボ)があるため、肌に張り付かず、汗をかいてもさらりとした快適な着心地が続きます。また、伝統的な藍染めの浴衣などは、深みのある色合いが肌を美しく見せてくれ、年齢を重ねるほどに似合う一生ものの贅沢品です。

涼しさと気品を両立する「麻(あさ)」や「綿麻(めんあさ)」
大人の夏着物・浴衣として絶大な人気を誇るのが、麻がブレンドされた素材です。

麻は天然繊維の中で最も涼しいと言われており、通気性と吸水性が抜群です。独特のシャリ感とほのかな光沢があり、着ているだけで「涼しげな大人の女性」の雰囲気を醸し出してくれます。
綿と麻が混ざった「綿麻」の生地は、麻100%よりもシワになりにくく、扱いやすいため、初心者の方にも非常におすすめです。
浴衣としても、夏着物としても着られる「セオα(アルファ)」
近年、大人の女性から熱い支持を受けているのが、東レが開発した「セオα」などの高機能ポリエステル素材です。絹のような美しい落ち感があり、シルエットがとてもエレガントになります。

さらに、自宅の洗濯機で丸洗いができてシワになりにくく、アイロン掛けもほぼ不要という、お手入れの手軽さが最大の魅力です。吸水速乾性に優れているため、真夏でも驚くほど涼しく過ごせます。
これらの上質な素材は、透け感があるものも多いため、中に着る肌着(インナー)にも少しこだわると、より美しく、かつ快適に着用することができます。素材の特性を知ることで、自分にぴったりの「贅沢」が見つかりやすくなります。
3. 昼のカフェから夜のお祭りまで。1枚で2度おいしい「夏着物風」の着こなし
「贅沢な浴衣を手に入れたら、お祭りや花火大会だけでなく、もっとたくさん着回したい」
そう考える方にぜひ挑戦していただきたいのが、浴衣を「夏着物風」に着こなすスタイルです。
実は、大人が選ぶ上質な浴衣(綿麻やセオα、絞りなど)は、中に「長襦袢(ながじゅばん)」や「半衿(はんえり)」を合わせることで、そのまま本格的な「夏着物」としてお出かけに着ていくことができるようになります。
昼のお出かけは「夏着物風」で上品に
お友達とのホテルランチや、美術館巡り、お昼のカフェ巡りなどには、ぜひ足袋(たび)を履き、衿元から白い半衿をのぞかせた「夏着物スタイル」で出かけてみてください。普通の浴衣だと少しカジュアルすぎて浮いてしまうような場所でも、衿があるだけで一気にきちんとした上品な印象になり、格式ある空間にも自然に馴染みます。
夜のお出かけは「浴衣」として軽やかに
同じ一枚でも、夕方からの花火大会や夜のビアガーデン、お祭りに出かけるときは、長襦袢を入れずに、素足に下駄を合わせて「浴衣」として軽やかに着こなします。昼間のカチッとした雰囲気から一転して、涼しげで少しリラックスした大人の色気を演出することができます。
帯や小物で遊び心をプラス
大人のコーディネートは、引き算と足し算のバランスが大切です。浴衣が上品で落ち着いた色柄であれば、帯留め(おびどめ)に涼しげなガラス細工をあしらってみたり、バッグに籠(かご)バッグだけでなく、あえて小さめのスクエア型のバッグを合わせてモダンに見せたりと、小物次第で印象をガラリと変えることができます。
このように、1枚で2通りの表情を楽しめるのが「大人の贅沢浴衣」の素晴らしいところです。着方ひとつで活躍の場が何倍にも広がり、夏の思い出をより豊かに彩ってくれます。
まとめ:今年の夏は、少し特別な自分に出会う夏に
大人ならではの浴衣・夏着物の選び方と楽しみ方、いかがでしたでしょうか。
難しく考える必要はありません。大切なのは、「自分が心地よくいられる上質な素材を選び、心にゆとりを持って準備を始めること」、ただそれだけです。
「着物を着るのはハードルが高いけれど、浴衣なら挑戦できそう」
「せっかく着るなら、周りと一線を画す上品な着こなしをしてみたい」
そんな一歩を踏み出すあなたを、上質な生地の肌触りや、鏡に映ったときの美しいシルエットがしっかりと支えてくれます。今から少しずつ夏支度を始めて、今年はいつもより背筋がすっと伸びるような、特別な夏を過ごしてみませんか?
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