趣味の着物
2026年6月1日

 先日、日頃からお世話になっているお客様と、「紋付きを着るランチ会」というのを開催致しました。

紋付ランチ会の集合写真


 始まりは生徒さんからの「母から譲り受けた留袖があるのだけど一度も着たことがないわ!一度でいいから着てみたいわ!」というお言葉からでした。
 今時分、そうそう、結婚式などあるわけではなく、あっても、パーティー形式だったり、南の島で親族のみでアロハワンピース姿とか…
特にコロナ渦以降、集まらなくてもいいや!というご時世になりましたよね。


 その生徒さんがおもちのお留袖は、両親が何度か仲人さんもしたらしく、比翼が別に仕立ててある、昭和の立派なお着物でした。
その後、着方のお稽古をしましたが、比翼付のいまの留袖と違って、裾線を同時に持ち上げて、腰紐をしなければならず、難しかったです。

紋付とは?

 紋付の着物とは、家紋を入れることで格が加わった、改まった場にふさわしいお着物のことです。
着物の種類や紋の数によって格式が変わり、結婚式や式典、お祝いの席など、日本ならではの礼装文化を感じられる装いでもあります。

 黒留袖は、既婚女性の第一礼装とされるお着物です。
黒地に裾模様だけをあしらった凛とした華やかさが特徴で、背中・両袖・胸に「五つ紋」を入れます。
白い比翼仕立てを合わせることで、より正式な装いとなり、親族として結婚式や披露宴に出席する際などに着用されます。

 色留袖は、黒以外の色地で仕立てられた留袖です。
紋の数によって格式が変わり、既婚・未婚を問わず着ることができます。
華やかさと上品さを兼ね備えているため、祝賀会やパーティーなどにも着やすく、近年では幅広く楽しまれております。

 紋付羽織は、羽織に家紋を入れることで、ぐっと格調高い雰囲気になります。
黒や鼠色、紫系など落ち着いた色合いが多く、訪問着や色無地の上に重ねることで、上品で改まった印象に。
昔は入学式や卒業式などでもよく見かけた、どこか懐かしい装いでもあります。

 また、色無地は柄のない無地染めのお着物ですが、一つ紋を入れることで略礼装として着用することができます。
帯合わせによって、お茶席や観劇、お食事会から入学式・卒業式まで幅広く活躍し、きちんと感とおしゃれ感の両方を楽しめる、とても便利なお着物です。

紋付きを楽しむ会

企画はしましたが、なかなか、参加人数は増えませんでした。
日頃、ランチ会は、フォーマルでもカジュアルでもお好きな物を着ましょうね、とドレスコードを決めたことがありませんでした。
まあ、今回は少人数でも良いので、特別感を味わおうと、参加を募りました。

そんな中、「色留を作ったが、一度も着ていないので…」とか、「娘も息子も結婚しないので、留袖を着る機会がないの!」とか、「訪問着に黒紋付羽織でも良いかしら?」とか、やはり、着る機会がなく、箪笥にしまいっぱなし!という方が何人か出てきて、ランチ会だし、堅苦しく考える必要はない!色無地とかでも良いじゃない!
みんなで着れば怖くない!と、楽しむことにいたしました。
場所も神殿のある、ホテルのレストランでの懐石料理で、お部屋も貸切りにして頂きました。

そして、当日、やはり着物の重みとか、帯との兼ね合いなど四苦八苦して着付けをして、集合しました。
 黒留袖の凛とした美しさ、色留袖の華やかさと上品さ、それぞれの個性がとても素敵で店内がパッと華やぎました。

格式ある着物で特別なランチ時間

自分も黒留袖を着てみましたが、やはり、背筋の伸び方が違いますね!
座り方や、歩き方、食事の際の所作など、実際に体験する事で学べることも沢山あります。

お食事をしながらの、楽しいおしゃべりタイムでしたが、皆さまのお着物に対する思い入れがたくさんあって、耳を傾けてるだけで、楽しかったです。

80代の昔からのお客様が、「札幌祭りの時に、家の前にお神輿の行列が通る時に母親が、普段着の着物の上に、黒紋付羽織を羽織って、表に出て、お祭の寄付〔お米〕など出して、頭を下げていたものだよ」と、お話しされて、皆さま感心して聞いておりました。
「そういえば、私たちの子供の頃、入学式、卒業式に母が黒紋付羽織を着ていたよね」という話になりました。現代では見られなくなりましたが、懐かしい昭和の光景ですね。

 作家先生の留袖に一目惚れして、お誂えした方が、結婚式用ではなく、家紋ではなく、花紋を五つ入れた話しもあり、おおいに盛り上がりました。

紋付着物の後ろ姿

 五つ紋の入った完璧な色留袖を着られたお客様も、「この色留袖もようやく日の目を見た!」と感激しておりました。


最初に提案された、わたしの生徒さんは、「それぞれの方にその着物のストーリーがある!!」と「黒留袖とバラエティーに富んだ色留袖をそれぞれに美しく着こなされていて圧巻でした!」と感激しておりました。

お話しも盛り上がり、目を楽しませることもでき、とても華やかなランチ会となりました。

紋付ランチ会の様子
紋付着物姿の女性たち

 改めて、和の正装ならではの、凛とした雰囲気があり、日本の着物文化の美しさ、楽しさを感じる時間を過ごすことが出来ました。

次の機会には何をいたしましょうか?
みなでコソコソと「次はお振袖を着たいわね!」という話しも出てました。


 私も3度目の成人式になりますでしょうか…(笑)
みんなで着れば怖くない!!かしらね?〔汗💦〕

着物姿の女性

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