2025年6月16日

皆さま、いつも花いち都屋のきものブログを読んでいただいて、ありがとうございます。

 今、札幌大通りでは、ライラックが咲き乱れ、6月に入ると「よさこいソーラン祭り」や、「北海道神宮祭」と初夏の催しが繰り広げられる、美しい季節となりました。

 この春、寺院や和風庭園で、散策した、お着物とお花の写真などを楽しんでいただきたく、今日は書いてみたいと思います。

1.京都六角堂の桜

 前回のブログでも書きましたが、3月末に京都に研修旅行に行って参りました。

東京では、桜の開花宣言が出されていましたので、きっと、京都は満開だろうとワクワクして、出かけたのですが、仁和寺も金閣寺も、桜はまだだったようで、ちょっぴり残念に思っておりました。

 ところが、京都の問屋さんに伺った後に、連れていって下さった、六角堂の桜が満開で圧巻でした。

烏丸御池駅から歩いて直ぐ、オフィスビルに囲まれて、街中にひっそりと佇む「六角堂 頂法寺」。桜の花が咲き乱れる静かな空間が広がっていました。

六角堂の境内には枝垂桜やソメイヨシノが植えられており、本堂をぐるりと取り囲むように、花が咲きます。特に印象的なのは、本堂の屋根に垂れるように咲く枝垂桜。まるで、仏様が、花のカーテンに包まれているかのような、美しさです。

この日も、夕方、冷えてきているにもかかわらず、参拝に訪れた人や、外国人観光客が、沢山来ていて、写真を撮っていました。

その日の装いは、ブルーの花びら柄のお召に、紫の染め帯を合わせて。薄黄色の帯揚げと白グレーの帯締めを合わせて、白グレーの草履でシンプルにしてみました。

境内の石畳は整備されていて歩きやすく、お着物での散策にぴったりで、ゆっくり、そして、たっぷりとお写真を撮ることが出来ました。

六角堂は、聖徳太子によって創建されたと伝わる歴史あるお寺。いけばなの発祥の地としても知られ、池坊の家元道場が隣接しています。すぐに、写真を撮って、都屋、華道教室の池坊の先生に送りました。とても、喜んでいただいて、あまり、知られてないのに、よくわかったね!!と驚かれていました。

まさに知る人ぞ知る!ゆったりと春を味わえる穴場スポットだったようです。

桜はただ美しいというだけでなく、「今だけ」という儚さを運んでくれる花。その一瞬を着物と共に過ごせたことに、一緒に行った方も大喜びでした。心から感謝したいと思います。

2.札幌中島公園の藤棚を訪ねて

5月末の札幌は、ちょっと、リラ冷えのせいか、お着物を着て、お好みの羽織やコートを羽織って歩くのが心地よい季節です。

そんな中、中島公園の一角にある、ホテルの24階にある和食処でお着物でのランチ会をいたしました。少人数で、皆さま、初夏らしい装いで、美味しい和食を頂いて、日本庭園を散策いたしました。

緑あふれる木々の中に、静かな散歩道が広がっています。

柳やカツラの若葉の奥に、淡い紫が揺れる藤棚が見えてきました。枝を垂らした長い藤の房は、ちょうど見ごろ。その下をくぐるように歩くと、着物の裾に藤の影が揺れて、おもわず、立ち止まってしまいました。

今日のコーディネートは、グレー地のしぼり柄の単衣の小紋に紫の藤の花の書かれた、染め帯を合わせてみました。私の姓は伊藤ですので、藤の花が大好きなんです。季節を問わず、藤の模様の帯やきものを着たいと思ってます。

あと、日本舞踊の「藤娘」が好きで、温習会や舞台などで、太鼓や鼓を打ったことも何度かあり、藤の花には特別な思い入れがあるのです。藤棚の下で、大好きな藤の帯で写真を撮ることが出来てとっても幸せでした。

濡れ書き友禅の作家先生に描いていただきました。ちょうど、「鬼滅の刃」が流行った頃に作りました。

鬼は藤の花を嫌う!鬼除けには藤の花!

コロナ渦、どこにも行けず、家で漫画の世界に浸っておりました。(笑)が、たれの鬼は鬼滅ではなく、その頃、お稽古していた、長唄「安達ヶ原」の鬼女です。

藤棚の下で思い思いの着物姿で写真を撮っていると、私たちに、「素敵ですね。」と、声をかけて頂き、季節の装いの力を改めて感じました。

短い北海道の春。
だからこそ、一つ一つの花が特別に感じられます。  

藤の香りを胸いっぱいに吸い込んで、また来年もこの場所で、花と着物の一日を楽しみたい。そんな、気持ちになれる、穏やかな散歩を皆と楽しめました。

初の参加をされた、生徒さんが、皆様が羽織っている、コートと羽織のそれぞれの違いに驚かれていました。

皆様、それぞれ、素敵ですね。

「花いち都屋」の着付教室で、あなたも着物美人に!
帯を前で結ぶ「前結び」なら、初心者でも簡単で安心。
ゴムを使った着付けは疲れにくく、快適さも抜群です。
札幌から函館まで、北海道内7店舗で無料体験教室を実施中!
着物のクリーニングやスタイリング相談もご利用いただけます。

私の過去の記事はこちらです