あなたは紬派?それとも?着心地の良いカジュアル着物の魅力とは@花いち都屋講師 高橋和子

2024年1月15日

皆様今日は。いつもブログを開いていただきまして、ありがとうございます。花いち都屋の高橋和子です。明けましておめでとうございます。お正月はどの様にお過ごしになりましたでしょうか。初詣には行かれましたか。

 

私も今年はお正月の三が日の間にお参りして来ました。勿論お着物を着て行きましたよ。札幌の気温は毎日氷点下ですが、お正月は少し厳しい寒さも和らぎ、穏やかに過ごすことが出来ました。

 

ところで皆様、お着物には糸を染めてから織る先染めの着物「紬」と生糸を織り上げ後から色を染める染めの着物があります。染めの着物の種類には、「小紋」や「色無地」「江戸小紋」「訪問着」など華やかな場へ着て行かれるお着物が多いかもしれませんね。どちらのお着物のお着心地がお好きでしょうか?

 

もちろんフォーマルな場所にはという着分けのルールは有りますが、私はカジュアルに気取りなく着られる織りの着物が好きです。

 

今回のブログでは、この「織りの着物」について紹介します。

 

冬には特に暖かい「結城紬」

「紬の王様」とも言われる結城紬は空気を含んだ手紬の真綿糸をほぼ無撚糸の状態で織り上げているので、とても軽くて暖かく、寒い時期での着用は着心地が最高です。

 

丈夫でシワにもなりにくいという特徴もあります。その丈夫さから、親子「三代着て味が出る」と言われる程、着るたびに味わいが増して、一生物の着物として大切に着続ける人が多いとの事です。大島紬とは異なる「ふし」があり、少し厚みがあってふっくらとして、まゆの真綿糸がふっくらと暖かい為、秋から冬にかけて着るのをお勧めです。国の重要無形文化財にも指定されています。

 

 

とっても着やすい「大島紬」

私も大好きな紬「大島紬」です。

 

軽くて体に馴染みとても着やすく着くずれしにくく、又しわにもなりにくいので小さくたたんで持ち歩いても苦になりません。結城紬と同じ様に親子で渡り受け継ぐことが出来ます。私も母から譲り受けた大島紬、今でも着る事が出来ます。

 

真綿糸のふんわりした結城紬の肌なじみとは違って、大島紬のしっとりとした感触の着心地も好きです。ちょっと体調がすぐれない時でも、大島は着付が楽に決まります。大島紬はほとんど撚りのかかっていない糸で平織と呼ばれる織り方をしているので雨の日にも向いています。少し贅沢ですが、その為雨コートに作られる方もいらっしゃいます。

 

 

「久留米紬」は冬に単衣仕立てでも暖かい木綿の着物

「久留米紬」綿素材の着物で通気性が良く、夏は涼しく、冬は内側の熱が放出されにくいので暖かく感じる事ができます。純正の天然藍を使って50回以上繰り返し染め上げるので、使うたび藍の色がさえて、絣柄の白地とのコントラストがいっそうきれいに映えます。

 

天然藍で染めた久留米紬はお値段も高額です。私事ですが、最近久留米紬を購入しました。藍染めではありません。お手頃なお値段です。色はベージュ系で、大きめの絣柄で、ちょっとモダンな感じです。綿なので居敷当(いしきあて)も綿にして、単衣で仕立てました。表面のしっとりとした柔らかな肌触りにびっくりしてます。まだ着用していないのに着やすそう!

 

先日初卸しで早速袖を通しました。思った通り柔らかくて、着心地が良く真冬ですが単衣でも暖かく感じました。これからの私の着物ライフに欠かせない1枚になりそうです(*^-^)

 

久留米紬

 

 

木綿の着物

木綿の着物はやはり裏地のない単衣の着物です。絹ではないので、生地自体少し厚く感じると思います。着物のシーズンの枠を超えて、盛夏以外、春・秋・冬3シーズン着用出来ます。お仕立て上りの既製品も多く、普通体型の方ならその方がお求めやすいかもしれません。

 

カジュアル着物としてお気軽に着用できます。カラフルな色合いの縞模様とか、シックな無地系の物など、オシャレな柄合の物が沢山有ります。

 

カジュアル着物を着用するときは、半衿や帯なども個性的に装って着て頂くととてもステキです。これから着物を着てみたいと思ってらっしゃる方にも身近に感じられると思います。

 

木綿の着物

 

その他にも「塩沢紬」「御召」なども

塩沢紬も好きな紬のひとつです。渋めの落ち着いた色合いの物が多いです。大島紬や結城紬の手触りとは違って、さらさらとした特長があります。黒や紺・白、細かな絣模様が織り込まれていて、シックで上品です。

 

塩沢紬は着物の表面に細かいシボ状の風合いがあるので、薄手で少しザラザラした、手触りも感じます。塩沢紬は単衣の時期、5月~6月・9月、単衣仕立てで来て頂くとその着心地の良さを感じられます。

 

 

カジュアルにカッコ良く着る紬

前回、ブログのページに男性が着物にハマる理由として書かせて頂いた続きになります。
いかがですか!

 

お写真見て頂いて、かっこいいでしょう!
着用してますのは、モスグリーンの結城の無地の着物。無地なので女性も男性も着られます。

 

上に重ねてますのは皆様お分かりだと思いますが、羽織ですね。左右、柄が違います!こちらの生地は大島紬を2反で半々にして、お仕立てをした羽織です。自分自身の発想でした。

 

お仕立て上がる迄心配でしたが、この様に着て頂くと遊び心とおしゃれなかっこ良さを感じます。お帽子の色と足袋も黒にして、コーディネートもばっちりですね!

 

男性着物

 

 

半衿や足袋も色柄物で気分を変えて

一般的には街着として足袋は白が基本ですが、たまには遊び心で着物と同色の足先にしたり、ワンポイント刺繍や柄物の足袋にしたりするのも楽しいです。フォーマルなお着物には合いませんが、紬類の着物には可愛いです。

 

今は種類も豊富なので、着物とのバランスを見て選ばれてはいかがでしょうか。特に冬場の方が暖かさを演出できると思います。

 

 

 

月に一度のランチ会

お店では毎月ランチ会を開催します。その月によっては、つい最近の去年の12月はクリスマスパーティー、今月の末には新年会と会のタイトルは変わりますが、毎月お客様と美味しいお食事と談笑を楽しむ会を開いています。勿論、皆様着物姿でいらっしゃいます。

 

一度参加して頂けたお客様は、特別用事がある方以外必ずというぐらい次回も出席してくださいます。おひとりで出席される方、最初はほどんどそうですが、担当者がそばに居るのにも関わらず知らない人ばかりだから不安だと言います。

 

でも参加して頂けると、お隣に座られた方と自然にお話が弾んで行くようで、ちょっと様子を伺っていますと、今日の着物と帯の合わせ方の話し等、意見を共有している様です。知らないうちに仲良しになって、来月のランチ会もお会いしましょうと約束をしている様でした。

 

次回に着る着物の事を考えたりと、緊張感が持てて楽しみですと言って下さいます。

 

まだ参加されてないお客様もぜひご参加下さい。大好きな着物姿で美味しいお食事を楽しみながらお客様同士の楽しい談笑、そんな風景をたくさん見たいと思います。

 

ランチ会

 

花いち都屋は、札幌・北見・帯広・函館・釧路と北海道内に7店舗を構える着物専門店です。
「家にある着物って着られる?」「この着物ってどういう時に着て行ったらいいの?」「着物のお手入れってどうしたらいいのかわからないのだけど…」など、お着物にまつわる疑問やご相談承っております。まずは、下記メールフォームより、来店ご予約頂きご相談のお着物をお持ちください。

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