昔の着物を今様に着こなすお直しやリメイクのポイント@花いち都屋 高橋和子

2022年8月29日

皆さん今日は、いかがお過ごしですか?まだ暑いですね。花いち都屋の高橋です。いつもブログを読んで頂いて感謝申し上げます。
この夏はコロナ禍ですが、夏祭りも花火大会も開催されました。久しぶりの賑やかな夏になりましたね。まだ残暑ですが少しづつ秋に向かって行きます。着物姿でのお出掛けがたのしくなる季節に入っていきますね。
今回はよくお客様からも聞かれる事なのですが、離れて暮らしていた母親が亡くなって、着物や帯などたくさん残された。又、親戚の叔母から譲り受けた着物や帯、自分が昔作った着物他など、今に活用出来る様になるものなら蘇らせたいです、と!

 

 

昔の着物サイズ(寸法)を最初にチェック

古い着物を活かすためには、まず身丈と、身巾と、裄を調べましょう
昔の着物は着用する人の体型にもよりますが、比較的小さめに仕立て上がってます。現在の人がそのまま着用するには、すこし無理な面もあります。状態が良ければ、洗い張り(着物をほどくこと)をしなくても寸法を出したり、短くしたりも出来ます。気になる物があれば呉服屋さんに持っていかれると答えてくれます。

 

 

全体に汚れやシミなどがないか

気が付いていないだけで、古い汚れやシミが残っている事もあります。又、生地が弱くなってキズや破損がないかも調べておくと安心です。

 

 

身丈が短い場合

着付で対処出来ることもありますが、限界があります。どうしてもお気に入りで着用したいお着物なら、お仕立て屋さんでお直ししていただくのも可能です。
帯で隠れる部分に、着物と似た生地を足す事ができ、その分着丈が長くなります。帯で隠れる位置に足すので、着用したときは全然分かりません。
そんな方法もあります。

 

 

身幅が小さい場合

着付の時に上前の幅をすこし多めに取って
下前の幅をせまくして、身幅を調整すると着られますが。少し動いたりすると前がはだけ、着くずれしてしまいますので、あまりおすすめは出来ません。応急処置として、下前の衿先に布を足して幅を出すことも出来ますが、まずは身幅が自分の寸法まで出せるかどうか、出るようならお直しに出しましょう。

 

 

裄や袖丈が短い場合

昔の着物は日常着なので、あまり裄は長くしないで短めに仕立てています。生地に余裕があれば裄は出ますが、そうでなければ、手を真っ直ぐに伸ばさないようにすれば、それほど目立たないものです。
裄の短い着物、袖丈も短いか、あるいは、少し長い場合、長襦袢の方を応急処置的に、着物の裄丈・袖丈に合わせて、縫い上げるといいと思います。

 

 

胴裏や八掛(着物の裏に付くもの)取り替える?

長く着こんだ着物は、裏も弱くなって痛んできたり、又八掛も現在と違って着物の色とは正反対に色が鮮明で派手だったりします。胴裏や八掛を今の物に変えてもいいですが、ほどいて裏を付けないで、6月と9月に着用するのもおすすめです。

 

 

どうしても着丈が短い着物

気に入った柄や、思い入れのある着物もあると思います。着物がだめなら、羽織やコート・帯などに作り替えてはいかがでしょうか。今流行りの、すこし長めの丈にして、道中着や道行コート、そして羽織などに。名古屋帯などにしてもいいでしょう。
私は、若い頃に叔母から作ってもらった、真っ赤な絞りの羽織を解いて名古屋帯にしてもおらった事があります。今は、派手になりましたが、昔はけっこう合わせやすく結びやすかったので、愛用してました。工夫次第で、色々と活用できると思います。

 

 

 

 

 

昔の着物には、今の帯・小物でリフレッシュ

着物も帯も昔の物だと、やはりどこか古い感じがします。どちらかを今の物に変えるだけで、雰囲気も今風に着こなせると思います。着物と帯を上品にみえる様にコーディネートするには、昔の着物を着こなす場合、着物の地色を意識した色合わせが大事です。帯揚はおさえて、帯締めは彩りを増し、ポイントを取るのもいいと思います。

 

 

帯も同様、昔の帯には今の着物を合わせましょう

昔の帯は、刺繍や織り柄の物が多いと思います。帯を生かすことを考えて、比較的お着物は無地の物とか、柄はシンプルな方が合わせよく、帯も映えると思います。帯の格と着物の種類とのコーディネートを間違えないように気を付けましょう。昔の帯は、刺繍や箔などの豪華な物が多いので、カジュアルな着物には合わない物もあります。

 

 

帯揚・帯締めは新しい物で

帯揚や帯締めも沢山残されている事かと思いますが、古い帯揚や帯締めは劣化していたり、シミやキズがあったり、又、デザイン的にも無理があったり、色がくすんでいたりもします。そのまま使用出来る物もあるかと思いますが、着物+帯とのコーディネートを決める大事な差し色にもなりますので、新しいで合わせましょう。

 

札幌市の花いち都屋では、古い着物のお直しのご相談、今風に着こなすためのコーディネートのご相談を承ります。

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